これで撮ってます!私的撮影機材 2019-2020冬

By Takeshi Igarashi

写真の機材を選ぶって、楽しくもあり、悩ましいところもありますよね。

個人的には、写真に限らず仕事や趣味の道具選びの決め手は「かっこよさとフィーリング」じゃないかと思っています。特にフィーリングは大事です。

予算という動かしがたい制約は仕方ないです。カメラもハイスペックな高級機種は何十万の世界ですし、レンズや機材も含めたら天井知らずですから、すべて最上のものを揃えることはそう出来ないでしょう。

それでもいくつか選択肢があるのなら、実物を手にとってフィーリングを確かめるのが、一番確かなのではないでしょうか。カメラもレンズも道具なので、手に馴染むというポイントはすごく重要です。

今回は今、2019年冬に私が使っている機材をご紹介します。お財布にやさしいラインナップですので、これからカメラを始められる方にも参考になると思いますよ。

コンパクトミラーレスのロングセラー、SONY α6000

From sony.jp

α6000は、2014年3月の発売以来、5年以上販売を続けているソニーのミラーレス一眼カメラです。発売当初はこのシリーズの高級機でしたが、今ではスペックも古めなので入門機の位置づけです。

今、αと言えばフルサイズミラーレス機の代名詞ですが、このα6000シリーズのセンサーサイズはAPS-Cと言って、フルサイズより小さめになります。その分本体も少しコンパクトです。出っ張りの少ないレンズならば、大きめのポケットに入るくらいです。

個人的な話ですが、私は大きくて重いカメラが苦手です。身長181cmで手も大きめなので、大きなカメラでもきちんと持てるのですが、かさばって重い機材を運ぶのが苦痛なのです。その点、α6000は本体が285gしかありません。バッテリーや付属のズームレンズを付けても500g前後でとても軽量です。

高級機種は大型になりがちだし、高額な投資になるので、私にとってあまり魅力的な選択ではありません。とはいえ、カメラとしての機能は一通りほしいですし、もちろんスマートフォン(今はiPhone 7)よりよく写ってほしいです。そういう条件に合ったカメラ選びをした結果、今はα6000を使っています。

2019年12月5日現在、α6000のパワーズームレンズキットは実売6万円台前半といったところです。ニコン、キャノンなど他社製品でも、入門機のレンズキットは大体このくらいの価格帯になるようですので、予算的には最低このくらいはかかると考えていいと思います。

使いやすい開放値と美しいボケ、E 50mm F1.8 OSS SEL50F18

From sony.jp

前章の写真にはパワーズームレンズが付いていますが、私はあまりズームレンズが好きでないので、ボディだけ買って、単焦点レンズを別に買いました。いろいろな物を試して、今一番しっくり来ているレンズが、ソニー E 50mm F1.8 OSSです。

まず焦点距離は50mmですが、センサーサイズがAPS-Cの場合、1.5倍することでフルサイズと同じように考えることが出来ます。このレンズはフルサイズに換算すると75mmの中望遠レンズになります。中望遠は一般的にポートレート撮影に向いています。

絞りは開放F1.8と比較的明るめです。中望遠で絞りを開けて撮ると結構ボケてくれますが、このレンズのボケ味はクセが少なく、マイルドな描写で自分好みです。普通に人物や静物を撮るだけでも、何だか腕がよくなったように錯覚させてくれます。

このレンズのいいところがもう一つあって、実売価格が3万円を切るお買い得価格(2019/12/5現在)です。ソニーEマウントのレンズはどうしても値段が張る傾向なのですが、こういう名品が手が届く価格なのはうれしいですね。

なお、このレンズはAPS-C機用ですので、α7などフルサイズ機では画面の周囲がけられてしまいます。クロップモードを使ってもよいですが、APS-Cであるα6000シリーズならカメラ性能を損なわずに使えます。

※このレンズを使った作例は後日別記事にて紹介予定です。それまでは、こちらの実写レビューをどうぞ。

α6000シリーズにこそ付けたい、SAMYANG AF24mm F2.8 FE

From kenko-tokina.co.jp

一眼といえば、純正以外のサードパーティのレンズも楽しいです。ただ価格が割安なだけでなく、純正のラインナップと違った特徴があるのも面白いです。

SAMYANG AF24mm F2.8 FEは韓国のレンズメーカー、サムヤンがソニーαフルサイズ機用に作った広角レンズです。APS-C機で使うと36mmの準広角になります。

このレンズのよいところは3つあります。本体が93gと軽量なところ、実売3万円台半ばの値ごろ感、それでいてチープ感のない写りです。描写に関しては好みが多分にあると思いますが、私は悪くないと思っています。軽さとお値段は文句ないでしょう。

最近はこのレンズをα6000に付けっぱなしにして、街をふらふら撮って歩くのが気に入っています。36mmという焦点距離はストリートフォトに丁度いい感じなのです。

このレンズを使った作例は後日別記事にて紹介したいと思います。しばらくお待ちください。このレンズをα6000に付けて使ってみた感想を記事にしました↓

気軽に持ち出して、たくさん撮ろう!

フルサイズは暗所に強くて、画もきれいでいいですよね。写真を撮る上で撮影機材は重要です。

でも、写真を撮るのはあなた自身です。カメラが写真を撮っているわけではありません。

だから、まず手が届くカメラを手に入れて、たくさん撮って、早く上手くなるのがおすすめです。機材は後からよいものに買い替えればいいのです。

この記事を書いた人

たけし

日曜写真家。普段はIT関係の仕事をしています。写真歴30年くらい。中学生時代に本格的に撮るようになり、写真学校で2年学びました。